大学で見出した豆乳ヨーグルト専用種菌について詳しくはこちら

女性の味方:イソフラボン3兄弟

Isoflavone3
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キノピー先生
大学准教授 兼 ベンチャーCEO
20年以上、乳酸菌の研究に従事。現役の大学教員。大学の研究成果を社会に還元するために2021年に大学発ベンチャー企業である合同会社プロバイオを設立。最高経営責任者(CEO)を務める(兼業)。

専門分野:乳酸菌や発酵食品の機能性
キノピー先生

きんこちゃん、おはこんばんちは〜

きんこちゃん

なんですか、キノピーセンセイ。そのテンション・・・

キノピー先生

いや、たまにはこんなテンションもありかなと
(テンション アゲナイト カケナイ コトモアル)

きんこちゃん

今日はどんなお話してくれるんですか?

キノピー先生

これまで豆乳ヨーグルトの素晴らしさを伝えてきたけど、その成分は詳しく説明してなかったので成分ごとに機能や特徴をお話しようかな

きんこちゃん

それは嬉しいです!今日は何の成分について話してくれるんですか?

キノピー先生

そうだね、一発目はやっぱりイソフラボンでしょ!
遊び心で擬人化で説明してみます(四角で囲んだところに解説を入れました)

きんこちゃん

わぁ、それは楽しそう!

ペディオちゃん

(ぼくの登場は??あるのかな??ぼくを出せ〜!!)

目次

イソフラボンとは

イソフラボンはポリフェノール国家の一員です。そのポリフェノール国家の中にフラボノイド民族がいます。その中にイソフラボン一家います。また、フラボノイド民族には、カテキンやアントシアニンがいます。

イソフラボンは大豆に含まれるポリフェノールの一種です。ポリフェノールは、数千種類あると言われていますが、イソフラボンは、ポリフェノールの中でも「フラボノイド」と言われる化合物の仲間です。フラボノイドはカテキンやアントシアニンなども含まれます。

イソフラボンの種類

イソフラボンは3兄弟で、長男がダイちゃん、次男がグリちゃん、末っ子がゲニちゃんです。彼らには通常、尻尾(グルコース)があって尻尾にアクセサリーを付けたりして楽しんでいます。尻尾があるイソフラボンを配糖体イソフラボンとかグリコシド型イソフラボンと言います。

イソフラボンは基本となる構造が3つあります。天然の状態ではグルコースが付いた状態が多く、配糖体(グリコシド)といいます。配糖体型イソフラボンはダイジン、グリシチン、ゲニスチンという名前が付いています。また、配糖体の中には一部、グルコースがマロニル化やアセチル化したものがあります(ごく少量スクシニル化したものもあります)。上ではこれをアクセサリーとして表現しています。

アグリコン化って何?

三兄弟から尻尾が取れることをアグリコン化と言います。アクセサリーは尻尾に付いているので、それも一緒に取れます。尻尾が取れた三兄弟はそれぞれダイさん、グリさん、ゲニさんとさん付けで呼ばれるようになります(笑)。可愛い尻尾が取れて大人の仲間入りってことでしょうか。。。

この尻尾をとるのが乳酸菌です。乳酸菌には尻尾を取ることができるものとできないものがいます。それによって、豆乳ヨーグルトになったときに、尻尾付きの三兄弟と尻尾なしの三兄弟の数が変わります。尻尾なしのほうが大人なので、子供禁止の区域(腸細胞の中)にも立ち入り可能になります(腸で吸収されやすくなります)。

※尻尾じゃなくて別のものにしようと一瞬思いましたが、自主規制でやめました(笑)。

配糖体イソフラボンは、β-グルコシダーゼという酵素によって、グルコースが切断されます。これをイソフラボンのアグリコン化と言います(グルコースが取れたものをアグリコンと呼びます)。グルコースが切断されると名前が変わり、ダイジンはダイゼインに、グリシチンはグリシテインに、ゲニスチンはゲニステインになります。この酵素は乳酸菌が持っていて豆乳を発酵させるとアグリコン型イソフラボンが増えますが、それは使う乳酸菌によります。β-グルコシダーゼを持つ乳酸菌と持たない乳酸菌がいて、持つ乳酸菌も活性に違いがあるので、大きく発酵で①アグリコン化が起こらない、②一部がアグリコン化される、③大部分がアグリコン化される場合に分かれます。一般的にはアグリコンの方が腸での吸収性が良いと言われていますが、腸内細菌もβ-グルコシダーゼを持つので腸内細菌によっても吸収率が変わってきます

ちなみに、ペディオちゃんのイソフラボン化能は中程度です。でも問題ないんです。

詳しくは下の記事を御覧ください。

ダイゼインからエクオールへ

ダイさんは、腸内細菌によってさらに生まれ変わります。エクボが可愛いエクちゃんです。エクちゃんはフェミニストなので強い女性の味方になってくれます。

ダイゼインは腸内細菌によってエクオールへ変換されます。エクオール産生菌は日本人の半数がもっているとされていますが、残念ながらエクオール産生菌がいない人はエクオールが作られません。イソフラボンは女性ホルモン様作用がありますが、女性ホルモン(エストラジオール, E2)受容体への結合の強さは、E2>>>エクオール>ゲニステイン>ダイゼインとなっています。マニアックな話をするとエストロゲン受容体のうち、α(ER-α)よりβ(ER-β)の方により結合しやすいことが分かっています。その結合の強さはER-αでエストロゲンの1,000分の1〜10,000分の1、ER-βへの親和性は1/10~1/100と言われています(出典:https://www.fsc.go.jp/iken-bosyu/pc_daizuisofurabon170428.pdf)。

腸内細菌を調べることでエクオール産生菌も調べることもできます。今は下記のようなキットも売っています。凄い時代になりましたね。

自分にぴったりの腸活がわかる!→腸内フローラ検査キット【腸内博士】

また必要に応じて、上手にエクオールサプリメントなども使うと良いと思います。

イソフラボンの機能性

イソフラボン3兄弟は働き者です。特に末っ子のゲニちゃんとエクちゃんは活性が高いことが知られています。その効果は様々で、下の図にまとめたので参考にしてください。イソフラボン3兄弟、本当に凄いのでぜひ積極的に活用しましょう!!

イソフラボンにはエストロゲン様作用が知らていますが、実は反対の抗エストロゲン様作用もあります。エストロゲンが多いときは抑制してくれて、少ないときは補ってくれるスグレモノなのです。また、女性は閉経後に急激に骨密度が減ることがあります。それはエストロゲンが骨形成にも関与していて、骨を壊す破骨細胞を抑制しているからで、エストロゲンが減ることにより骨粗鬆症のリスクが増えます。そこでオススメなのが納豆です。納豆にはイソフラボンのほか、骨形成を助けてくれるビタミンK2が多く含まれています。発酵食品の中ではダントツ1位で他のチーズなどの発酵食品に比べ含有量の桁が一つ違います。ぜひ納豆を食べましょう。その他の効果は今後、おいおい解説していきます。

大豆製品の摂取量が減っている

こんなに美容と健康のために役立っているイソフラボン3兄弟ですが、実は若者ほどあまり食べていません。研究では40〜80mg/日ぐらいで効果が期待できるとしているものが多いです。日本人の平均摂取量は25mg/日で、下位50%の人の平均は18mg/日です。なんともったいないことかと思います。味噌、醤油、納豆、そして、豆乳ヨーグルト、日本にはこんなにも魅力的な発酵食品があるのに。これらを積極的にとっている上位10%の人は平均70mg/日摂っています。摂る人摂らない人で大きく差がでてきます。

豆乳ヨーグルトはアレンジするとスイーツにもなります。砂糖なども使わなくても果物や果実酢などでアレンジするだけで「罪悪感のない健康スイーツ」に生まれ変わりますので、ぜひ豆乳ヨーグルト食べてほしいと思います。インスタグラム(クリック)で「キノピー菌」とか「キノピーヨーグルト」で検索してみてください。たくさん、レシピを上げていただいています。どれも美味しそうです。

摂取量は一日100gで十分です。これだけで25〜40mgのイソフラボンが補えます。お手軽でありながら、十分量摂取できます。

上手に豆乳ヨーグルトを活用して、美味しく健康に!美しくなろう!

キノピー先生

名前:キノピー先生(大学の准教授) 専門分野:乳酸菌や発酵食品の機能性 20年以上、乳酸菌の研究に従事。現役の大学教員。大学の研究成果を社会に還元するために2021年に大学発ベンチャー企業である合同会社プロバイオを設立。最高経営責任者(CEO)を務める(兼業)。

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