大学で見出した豆乳ヨーグルト専用種菌について詳しくはこちら

植物代替ミルクって何?

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キノピー先生
大学准教授 兼 ベンチャーCEO
20年以上、乳酸菌の研究に従事。現役の大学教員。大学の研究成果を社会に還元するために2021年に大学発ベンチャー企業である合同会社プロバイオを設立。最高経営責任者(CEO)を務める(兼業)。

専門分野:乳酸菌や発酵食品の機能性
きんこちゃん

センセイ、最近よく植物性ミルクって聞くじゃないですかぁ。あれって一体何なんですか?

キノピー先生

昔からある豆乳に加え、最近、オーツミルクやアーモンドミルクなど様々な植物代替ミルクが出てきてるね

キノピー先生

大豆を使った代替肉といい、植物性ブームですね。これからの食事は肉は高級品になっていくかもしれないですね。

目次

植物性ミルクって?

日本ではあまり実感がないかもしれませんが、欧米諸国ではベジタリアンやヴィーガンが増えてきます。ヴィーガンの人達は牛乳や乳製品すら摂りません。また、今後世界一の人口になると予想されているインドは元々ベジタリアンが多い国です。

そんな中、牛乳の代わりとなる植物性ミルクが注目されています。

簡単に言うと、植物性ミルクというのは、植物に水を加えて、ミキサー等で粉砕して成分を抽出したものです。見た目が白くミルクのようなので、植物性ミルクと呼ばれています。また、プラントベースドミルク(plant-based milk)と言ったり、植物代替ミルクと言ったりもします。

私達の研究室では長年豆乳ヨーグルトの研究を行なっていますが(詳細はこちら)、アーモンドミルクやオーツミルクについても最近研究をスタートしました。機能性を有した新しい発酵食品の創出に繋がることが期待されます。

牛乳でお腹がゴロゴロしたり、痛くなったりする人が結構多いと思います。乳糖不耐症といい、牛乳に含まれる乳糖(ラクトース)が分解されないために起こります。日本人の多くが乳糖不耐症と言われていますが、植物性ミルクには乳糖が含まれないので乳糖不耐症が起こらないというメリットがあります。

また、環境負荷(牛を育てるための穀物、水やメタンガスの発生など)の面でも植物性ミルクは注目されています。

ちなみに私は牛乳を否定していません。牛乳も優れた栄養食だと思うからです。ただ、食の選択肢は多いほうが楽しいし、良いと思います。

豆乳

大豆は畑の肉と呼ばれるほどタンパク質が豊富な食べ物です。その点においては他の植物と一線を画します。大豆タンパク質にはダイエット効果などが知られていますが、食品製造においては凝固性というものが非常に重要になってきます。

例えば豆腐は豆乳に苦汁(にがり)を入れて作りますが、タンパク質がないと固まりません。豆乳ヨーグルトもそうです。無調整豆乳で作るとちゃんと固まりますが、調製豆乳だとタンパク質が少なく固まりません(ドロドロのドリンク状になる)。

これは他の植物性ミルクでも同じです。無調整豆乳のようにタンパク質含有量が多くないので、発酵させてもドリンクにはなりますが、ヨーグルト状にはなりません。作ろうと思ったら寒天等を入れるなどの工夫が必要になってきます。豆乳の成分については下記の関連記事を参考にしてください。

アーモンドミルク

アーモンドから作られた植物性ミルクです。ビタミンEが豊富に含まれ、抗酸化作用が期待できます。

牛乳と比較して低カロリーで糖質が少ないのが特徴です。市販のアーモンドミルクは色々添加してあるものが多いですが、中には無添加のアーモンドミルクも打っています。

オーツミルク

オーツ麦(オートミール)を水に浸漬して、ミキサーにかけて、液を濾したものです。牛乳と比較してカロリーは同じぐらいですが、総脂肪量が少ないのが特徴です。また、オーツ麦には、水溶性食物繊維(β-グルカン)が含まれており、酪酸産生菌などの腸内有用微生物を増やす効果も期待できます。

その他

その他、ライスミルク、ココナッツミルク、ヘンプミルク、マカダミアミルクなど様々な植物性ミルクが販売されています。今後も益々増えてくることが予想され、バリエーションが豊かになると思います。

植物性ミルクについては、今後も少しずつ記事にしていきたいと思います。

キノピー先生

名前:キノピー先生(大学の准教授) 専門分野:乳酸菌や発酵食品の機能性 20年以上、乳酸菌の研究に従事。現役の大学教員。大学の研究成果を社会に還元するために2021年に大学発ベンチャー企業である合同会社プロバイオを設立。最高経営責任者(CEO)を務める(兼業)。

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